カラスが好きになれない俺
畑周辺でカラスの死骸を数多く見かけた。
あのオヤジさんが毒を置いたんだ。
前にもやっていたもの。
その前にうちの堆肥が臭いと文句言ってたっけ。
住居近くの堆肥の散布などは慎重にしてるが、それ以外の田畑でも百姓たちは「臭せー、臭せー」と大騒ぎすることが良くある。
何で百姓仲間に言われるのか頭にきていた。
これはコンプレックスなんだな、俺たちも小さい時「八木の学校いい学校、あがってみたらクソだらけ」、なんて、農業地区を当たり前に馬鹿にして歌っていた。
農家には余りようもないきれいな車が目立つ、外出用だ、街に出るときはともかくきれいにしてゆく様子も強く感じる。
馬鹿にされ続けてきたんだな。
雑草がいっぺんに伸び、種をつけるこの次期、毎日のように除草剤をまく姿を見かける。
年々多くなっている。
負の連鎖だ。
大変な中農業を続ける姿に、何の文句もつけられない。
雑草、虫、鳥は敵なんだ。街も同じだもの。
そんなことを考えながら畑作業をしていると、植えつけたばかりのズッキーニの苗が数十本抜かれていた。
カラスが遊んだのだ。
急いで植えなおし、水をやり、トンネルをかけていたら、目の前でカラスがまた抜いている。
さすがに頭にきてカラスどもに石を投げた。
当たらなかった。
カラスをどうしても好きになれない心を見透かされたようで悔しかった。