あきらめ力
この冬はまだ一度も外の水道が凍らない。
いつもならお湯をかけたり、育苗ハウスまでのホースをグネグネ曲げ氷を割ったり、大変だ。昨年は戦後最低の寒さで3月に定植したトマトが凍って壊滅状態になったが、今年はこの寒中もハウスの開け閉めを小まめにしないとヘナヘナに育ち、へたすりゃ焼ける。
常に数十種類の野菜たちを育てる中で昨年の日誌を見ながら作業を考えていくが、お天気との付き合いが一番重要だ。
見極めを間違えると大失敗が待ち受けている。
ちょと土の湿り気具合を間違えただけでやりたい仕事が10日は遅れ、数倍の労力を要する。
百姓仕事は失敗の経験の上に常に成り立つ。
失敗ってけっこう面白いのだ。
勿論、致命的な失敗は懸命に避けるが、多品種少量栽培は壊滅した作物があっても他の品種が助けてくれるのだ。
ある意味で保険だ。
何とかなる。
経験は確実に積み重なる。
昨日のトマトを鉢に移植する作業も、ちょっとした工夫で作業時間が半分になった。
なぜこんなこと今まで気づかなかったんだろう、不思議、でもこれは経験の力と、高揚した。
同じ日畑に埋めて保存していたさつま芋が数百キロ腐ってしまった。
くやしいが仕方がないとけっこうショックが小さかった。
百姓はあきらめが肝心と、常に思っていたが、自分の「あきらめ力」も育ってきたなと少し感心。