▼ブログ帰農人

知る人ぞ知る真澄屋のあちが綴る週間コラムです。「街を耕す八百屋:真澄屋」と、無農薬農園「真澄農園」を経営。子供は6人。


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かたちだけの稲刈り

 その日、桃太のバイクに乗り16号を白井まで走った。ダンプを借りて生ゴミ堆肥を運ぶためだ。以前桃太はこの道通勤し、バスに巻き込まれた。
久々のバイクだったので多少怖かった。
昼ごろマサから電話があり、北海道の「子どもの森」に参加している桃太が11月まで農場で働いてくるとのこと。
働きながら、悩みながら、でも夢をつかみきれない、まじめで無口な17才、心配だった。
北海道での数ヶ月の仕事はまさに旅である。
ものすごくいい経験だと思う。
その日仕事を終えて畑から帰る時、月がきれいだった。
桃太、良かったねとの思いが急にあふれ、涙。
 今年の稲刈りは遅い。
百年に一度の異常気象の年にしてはよく育ったもんだと思う。
穂長が短く背丈だけが長い。もやし状態。
まだ充実し切れていないのに、いつも気の早い花輪地区が待ちきれなくて刈り出した。
始まるとみんなそわそわ、台風とか色々な要因が頭をよぎり待ちきれなく始めてしまう。
小規模の米作りは完全に赤字、せめて苦労だけはしたくないとの思いが支配する。
きれいな小金色に色づく前にみんな刈り始めるだろう。
棄農への歴史がまた一つ刻まれそうだ。
世界的な農業の衰退も現実、心が重くなる。
でも北の地の貧乏農場で桃太が働いている。よし。

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