山の神様こんにちは
田畑の仕事が一息つく五月の終わり、自分の誕生日をかねて子どもたちを連れて山に登る。
下三匹とその友達二人、知人の女性二人と子どもの九人のパーティー。
目指すは奥多摩の棒の折山。
朝早く準備してたら山に来ていく服がなくあせった。
作業ズボンに地下足袋でと考えていたが、どれもど汚い。
しかたなくジャージズボンにネルのシャツ、靴は外出用の革靴。まるで寝巻き姿だ。
気持ちが引き締まらん。
山道もちょっと間がぬけていた。
皇太子が二十年前と十日前に歩き、道がとても整備されていた。
危ない場所には階段や橋がかけられ、丸太などで歩きやすくなっている場所が多い。
やりすぎである。
木の根っこのでこぼこ道、ちょっとした岩登り、滑りやすい急な坂など、ちょっとしたスリルがあるから面白いのに、ガキドモが果敢に挑戦する姿をサポートする楽しみは奪われてしまった。
でも、そんな道でも楽しい。
山の道を歩けるだけでもうれしい。
昨日初収穫したミニトマトを、すごく展望のいい山頂で食べた。
山の神様への願掛けだ。
今や山ノ神、海、町の神たちは分断化され、山も海も日常の意識にない。
海や山のことを感じながらの百姓を。