▼ブログ帰農人
知る人ぞ知る真澄屋のあちが綴る週間コラムです。「街を耕す八百屋:真澄屋」と、無農薬農園「真澄農園」を経営。子供は6人。
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〒270-0157 千葉県流山市平和台3-4-12
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■ 2005年05月29日
平均時速38キロ
毎日軽トラで走り回る道は、家と田畑の往復と農道だ。
ほとんど幹線道路は走らない。
よく追い抜かれる。遅いのだ。
スピードメーターは以前出し過ぎに注意して見ていたが、最近は遅過ぎるのではと見ることが多い。
40キロ以下が多い。
田畑があれば観察しているし、何か考えているか、電話している。
自転車並の速度が今の僕には適当だ。
トラクターを長時間かけた後などはまことに遅い。
あのガタピシ軽トラが最高級車の乗り心地に思える。
ゆっくりだけど頭も体もフル回転なのに俺とイッシーの給料もまともに出せないのがいつも悔しい。
パキスタンのスラムの学校の関係者との交流会があった。
エリーと学校で廃棄された水筒を集め子どもたちに配っても汚染された水を沸かす燃料が足らないとか、人口の六割の農家は大地主の下請けの下請けで、生活の改善の見とおしがない、とか、1500万人の大都市カラチには4つ焼却場があるが、全て野焼きであり、そのゴミを糧に暮す村の子どもたちは
高濃度のダイオキシン等のため病気持ちが多い。
だから彼らはそこに分校を作った。
ゆっくりでいい、出きる事から。
日時: 12:26 | パーマリンク
山の神様こんにちは
田畑の仕事が一息つく五月の終わり、自分の誕生日をかねて子どもたちを連れて山に登る。
下三匹とその友達二人、知人の女性二人と子どもの九人のパーティー。
目指すは奥多摩の棒の折山。
朝早く準備してたら山に来ていく服がなくあせった。
作業ズボンに地下足袋でと考えていたが、どれもど汚い。
しかたなくジャージズボンにネルのシャツ、靴は外出用の革靴。まるで寝巻き姿だ。
気持ちが引き締まらん。
山道もちょっと間がぬけていた。
皇太子が二十年前と十日前に歩き、道がとても整備されていた。
危ない場所には階段や橋がかけられ、丸太などで歩きやすくなっている場所が多い。
やりすぎである。
木の根っこのでこぼこ道、ちょっとした岩登り、滑りやすい急な坂など、ちょっとしたスリルがあるから面白いのに、ガキドモが果敢に挑戦する姿をサポートする楽しみは奪われてしまった。
でも、そんな道でも楽しい。
山の道を歩けるだけでもうれしい。
昨日初収穫したミニトマトを、すごく展望のいい山頂で食べた。
山の神様への願掛けだ。
今や山ノ神、海、町の神たちは分断化され、山も海も日常の意識にない。
海や山のことを感じながらの百姓を。
日時: 11:27 | パーマリンク
■ 2005年05月22日
ノーパン健康法
今年になってからノーパン健康法を再開した。
寝るときに下半身を楽にして血流を良くする為だ。
ノーパンといってもはいたままちょっと下にずらしただけで、あまりかっこよくはないが、これだけでも気持ちがいいのだ。
店をはじめた頃は完全なノーパンだったが、アンドンの火で畳を焦がし、朝寝ているときに大家と畳屋さんが無礼にも入ってきたが、布団から出られなく恥ずかしかったことを思い出す。
「頭寒足熱」を心がけるのは完全な日常になった。
指つきの靴下を下に二、三枚は重ね、ももひきも重ねる。
真夏のよっぽど暑い時以外ははいている。
「半身浴」は世間でかなり定着したらしくよくラジオなどで耳にする。
以前は有名人で実行しているのは長嶋さん意外聞いたことがなかった。
ミニスカートやへそ出しを見かけるたびに出産に悪いなと思う。
民族系の優雅な服がもう少し流行ってほしいな。
僕も今マサにもんぺを作ってもらっている。
いつもあまりにも汚なすぎるもの。
風薫る五月、緑の濃淡は美しい。
しかし低温傾向は続き、夏野菜の成長は今ひとつだ。
さつま芋の苗が遅れている。
作業は楽だがちょと心配だ。
来週は久々の山登り。
日時: 12:29 | パーマリンク
農薬は胃を逆流する
除草剤を初めて買った。
請負田んぼの爺さんより除草剤散布の確認の電話があった。
最初から化成肥料と除草剤を使用してくれとのことで、こりゃあ楽でいいやと引き受けたが、面倒な堆肥を散布し、水のたまり具合や草のはえ具合をみて、ちょっと除草機をかければ何とかなると考えていたが、確認の電話までかかってくれば農薬を播かざる得ない。
そのほうが確実に収穫量を確保できるのだし、請負価格も増やすことはできないのだから。
でもホームセンターの薬棚の前に立つこともイヤだった。
泥だらけのヒゲは目立つし、変なうわさも怖い、いい訳を考えるだけでも吐き気がした。
レジで後のおばさんが「オルトラン持って来たぁ」とおやじに声をかけていた。
みんなにとっては風邪薬みたいなものなのに、俺にとっては原爆を落とすみたいな気分であり、
その落差にさらに愕然とした。
地球全体の環境を良くするために、耕さない、無肥料や植物にも菜食を進める農法を都会人はすぐ考える。
街と村を結ぶ役を自認して二十年生きてきたが、その役割の重さに圧倒された日であった。
明日農薬を播く。
今夜の酒はまことに身体に悪い。
マスクはどこだ。
日時: 10:29 | パーマリンク
■ 2005年05月16日
亀殺しのちょびヒゲ
水路で苗箱洗いをしていたら、田植えを終えたTさんのかあちゃんが話しかけてきた。
「きれいに代かいて、上手に植えたねぇ。」
昨年まではでこぼこが多く、田植えもへたくそだった。
やっとみんななみにできるようになり、みんなも認めてくれたのがうれしい。
あとは草取りだ。
もう小さなヒエたちが発芽している。
水が低ければとたんに発芽する。
水回りが大変だ。
水路から道下のパイプを通して入れる田んぼがいくつかある。
どうも出が悪いので棒で突っついていたら動物の内臓が出てきた。
かき出したら亀が二匹出てきた。
殺してしまった。イヤなもんだ。
先日Jが久々に手伝いに来てくれた。
このところ生やしたちょびヒゲが可愛い。
俺もこのところちょびヒゲだ。
今度剃らなければいけないそうだ。
幼稚園の参観日があり、ヒゲオヤジの子と苛められると言われたそうだ。
そんなことぐらい苛められたほうが子どもが成長すると思う。
そのくらいで心配してたらうちのガキどもたちは自殺しなければいけないけど、いたって強い。
そう言えば百姓仲間のTは地面に着くような長髪をしていて、子どもが困っていた。
それはそうだよな。
日時: 12:31 | パーマリンク
■ 2005年05月15日
オーバーヒート
田植え、補植、除草剤の散布などの一連の作業を終え、田んぼは静かである。
騒がしいのはうちの関係する人達だけだ。
昨日今日と二団体づつの最後の田植え、これを越えればなんとか一息という矢先に四十℃近い熱が、もう二日なのにまいった。
今度は熱だけだ。
ひたすら水を飲んで夕方から寝ては、朝解熱剤を飲みなんとか終えた。
オバーヒートだ。
もっと水を飲むべきだった。
焼酎からビールに移行しなければ。
軽トラもラジエターがあちこち漏れ、色々塞いではいるが、いつも水は用意してある。
ラジエターも冷えないので室内のヒーターは常にかけてある。
これが暑い。
古いトラクターたちも水やオイルを気をつけなければ致命的になる。
今は整備をしているひまはない。
人も機械も泥だらけ、壊れる寸前である。
明日からはアクセルを緩められる。
今日は若い女の子が四人が手伝いにきた。
案内役の研修生のほほはゆるみっぱなしである。
田畑にどんどん若い顔が増えればいい。
他の百姓も元気になるよ。
さっきでかいアオダイショウの尻尾を車で踏んでしまった。
ごめんね。
みんながいるところに出てくればスターなのにね。
日時: 12:30 | パーマリンク
■ 2005年05月10日
田畑は死んでいる。
百姓たちが昨年まで耕作していた田畑を引き継ぎ、その生き物の少なさにびっくりしている。
畑に草がはえない、田んぼにはカエル、ザリガニ、もちろんドジョウもいない。
田を耕したり、代をかいていると鳥たちが集まってくる。
慌てふためく餌が容易に食べられるからだ。
粗おこしは約一時間、代かきは約二時間、一反の田をゆっくりトラクターをかける。
鳥たちがすぐそばに集まり、食べる様子がうかがえる。
でっかいカエルを何度も水洗いし飲み込むサギもいれば、すぐあきらめるやつもいる。
カラスは弱いやつには一羽で、強いやつには集団で、攻撃的な姿勢を見せる。
裏返せば常におびえているように見える。
米国の様子ととてもよく似ている。
昨年まで耕作されていた田んぼには生き物が少ない。
ほとんど皆無の田畑もある。
よってきたサギがなにも餌がなく、ただつったている。
サギがだまされたのだ。
サギはその名のとおり餌を見つけても、食べても、すぐにつんとそしらぬ顔をしている。
だまされてもつんとしている姿が妙に悲しい。
有機物を多く入れた田畑が広がり、生き物がいっぱいになったら病虫害も減る。
夢はかなう。
日時: 12:32 | パーマリンク
■ 2005年05月08日
生き物に死に物
「昨日までベトナムに行ってたの、枯葉剤で苦労している人たちの支援で、だから今日薬を使わない農作業しているのがとっても嬉しい。」
葛飾の田んぼクラブのメンバーの一人は草取りをしながら話してくれた。
戦後もう三世代に渡って奇形の影響が出ているそうだ。
足や脳がないなどの激しい影響はまだまだ続く。
イラク人や自衛隊の人たちも劣化ウラン弾の影響は出るだろう。
私たちも日々使われている化学物質で緩やかにDNAは傷つけられている。
元気な野菜を食べて大らかに日々を過ごしDNAを磨きましょう。
数日前からウシガエルが泣き出した。
この鳴き声には夏の近ずきを感じる。
アメリカから輸入されたこの鳴き声に在日の米国人は郷愁を覚えるという。
彼らは動きが緩慢なので草刈時良く切ってしまう。
ヘビもよく切る。
農業小学校「野良」の作業日、女性の区画にカラスが死んでいた。
羽だけ残してきれいに食われている。
屍骸を棒につけて広場にぶら下げた。
嫌がる人もいたが、鳥よけに時々見られる光景だし、田畑での屍骸そのものは日常だしと強行した。
そろそろテントウムシダマシが出てくる。
つぶしまくるぞ。
日時: 12:32 | パーマリンク
■ 2005年05月03日
八五歳まであと四十年
手がガサガサだ。
洋服に腕を通す時マジックテープのように引っかかる。
ここ十日ばかリ代かき、水回りの整備、田植えなどで常にどろどろ、
肌の手入れも考えなかったのでひどくなった。
風呂上り後、仕事前に馬油をたっぷりすり込み、
仕事時も薄い手袋を使うようにした。
かなり違う。
肩こりはどうしよう。
この忙しい中、真澄屋で大半の品をし入れていたJAC(ジャック)が先週突然倒産した。
二十五年前この国で初めて有機野菜などを各地の店に流通する形態をヒッピーたちが立ち上げた。
個性の強い人達が多く、分裂が絶えなかった。
今回も経済的問題と共にその様相はあったようだ。
店は昔の仲間のポランの仲間になることにした。
再婚みたいでお互いにちょっと照れくさい。
ともあれ店の最大の危機は乗り越えた。
JACも規模を小さくして再開するとのことで生産者たちもひと安心。
でも負債額は大きいな。
八五歳のSさんは身体の都合で米つくりを止めた。
今年からそれを引き継いだ。
明日は爺さんに監視されながら田植えをする。
しっかりと仕事をして安心させてやりたい。
俺もあと四十年がんばろう。
日時: 12:33 | パーマリンク